中途採用の意味とは?『1週間で会社が変わる!採用の教科書:稲田行徳』

採用の教科書 採用
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今日は『1週間で会社が変わる!採用の教科書』についてです。
・新しく中途採用担当になったがなにから始めればよいのか分からない。
・継続的に採用をやっているが、どうもうまくいかない。
・新しく採用した人がすぐに会社を辞めてしまう。
といった採用に関するお悩みを抱えた採用担当者や経営者の方にオススメの本です。

この本は人材採用コンサルタントであり社会保険労務士の稲田行徳さんの本です。
この本を読むと、採用の目的から実際の採用のやり方までの知識が身に付きます。

採用の教科書

第一章
黒字社員を採用しなさい! 
第二章
採用活動のカイゼンをしよう!
第三章
会社に利益を生む黒字社員採用術ステップ1(採用準備編)
第四章
会社に利益を生む黒字社員採用術ステップ2(選考編)
第五章
会社に利益を生む黒字社員採用術ステップ3(募集編)

採用するのはなんのため?

そもそもなぜ、会社は社員を採用するのでしょうか?
著者曰く会社は「利益を出すため」に、採用をするんだそうです。
なんだかガッカリな答えと感じる人もいるかもしれませんが、会社は利益を出さなければ倒産します。
倒産しないためには利益を出す必要があるのです。

人手が欲しいという状況は
受注している仕事の量に比べて社内に人材が足りない状況です。
つまり、仕事が回っていない状態です。

このような状態だと
☑顧客に対して十分な対応ができないため「クレームが増える」
☑新しい仕事を受注できないなどの機会損失が生まれる。
☑一人当たりの負荷が高いことから残業が増え、業務効率が落ちている
などの問題が発生します。
これらの問題は利益の減少に繋がります。

これらの問題の解決策として人を採用する訳ですが、結局は利益を最大化するのが目的なのです。
なので、なぜ人を採用するのかと言われれば「利益を出すため」というのが嘘偽りのない答えなんだそうです。

採用失敗のとてつもない損失

採用を失敗すると会社にはとてつもない損失が生じます。
採用した人の給与以外にも
通勤交通費
労災保険
雇用保険料
健康保険料
厚生年金保険料
ボーナス
介護保険料
などがかかるため、
月給×12か月分+ボーナスの合計金額×1.3倍程の費用がかかります。

例えば月給20万円でボーナスが50万円の人を雇うと、
20万円×12か月で240万円
ボーナスを入れて290万円ですが、
290万円×1.3倍=377万円程かかる事になります。

その他にも
その人を採用するために支払った広告コストや面接官などの人的コストを含めた採用費、
入社してからの教育に使った時間的コスト、
また、入社した人がすぐに辞めると周りの社員のモチベーションも一緒に下がります。
このようにたった一人の自社に合わない人を採用しただけで、額にして500万以上の損失が出ると言っても過言ではないのです。

社員の定着率が悪い5つの理由

では採用に失敗しないためにどんな事に気を付ければよいのでしょうか。
「今回の人は根性がなかったなぁ」と、辞めてしまった人のせいにするのは簡単ですが、そんなことではいつまでたっても採用力はつきません。
社員の定着率が悪い会社の理由は主に以下の5つに分類されるんだそうです。
①募集時の情報と実際の就労環境に差がある
②人間関係が悪い
③労働環境が悪い
④評価、給与環境が悪い
⑤会社が社員を大事にしてくれていない、この会社にいても成長できないと、社員が感じている。

採用活動で改善できるのは①の「募集時の情報を実際の就労環境に差がある」だけなんだそうです。
応募者を惹きつけるために誇張して事実を伝える事はあるかもしれませんが、ギャップがあり過ぎると早期離職に繋がります。
採用時には厳しいことや辛いことも含めて包み隠さず伝える事が結果的に長期間働いてくれる人の採用に繋がります。

採用をする前にやるべき事

人を採用したい会社のほとんどが真っ先にやる事は求人広告を出す事です。
しかし、一番最初にやるべきことは社内整備なんだそうです。

社内の不満をあぶり出し、改善できるところは改善し、企業の理念と行動規範の明確化を行い、新しい人材を迎え入れる準備をしましょう。

企業理念というと難しいと感じてしまうかもしれませんが、以下の3つを言語化できればOKだそうです。
「あなたの会社は誰のために、何をしたいのか?」
「お客さまと社員に約束することは何なのか?」
「これから未来に向かって、どう行動したいのか?」

これぐらいならできそうですよね?

また、退職者からできるだけ多く退職の理由を聞き出し、改善できるところを改善していかないと、いつまで経っても人が定着する会社にはなりません。
電話をして「会社をもっとよくしたいから退職した理由を改めて教えてもらえませんか?」と、伝えれば意外と話をしてくれるものなんだそうです。
原因が分からなければ対策のとりようもありませんので、まずは退職者にヒアリングをして離職の原因になている問題についての情報を集めましょう。

こんな奴とは働きたくない!

「御社が求める人材とはどのような人ですか?」
と、企業の人事担当に質問すると、
「頭がよくて」
「やる気があって」
「コミュニケーション力も高くて」
という、「そんな奴いるか?」というような回答が返ってくることが多いです。

こんな時役に立つ質問が、
「こんな奴とは働きたくない!という人はどんな人ですか?」
という、質問です。

求めない人材を明確にすればするほど、求めている人材が明らかになってくるんだそうです。
つまり、裏の裏は表という考え方です。
求める人物像がもやっとしているなと感じる採用担当者には非常におススメの方法です。

「自分で自分がやるべきことを考えられない奴
いわゆる指示待ち人間は採用したくない」と、思うのであれば、
それは、「能動的に考えて行動できる人」という求める人物像になる訳です。

選考フローを確立する

欲しい人材が明確になったら、
その欲しい人材&欲しくない人材を見抜く選考フローの導入や教育が必要です。
そして最後に、欲しい人材に響く求人方法を導入すれば準備はばっちりです。

このような順序を踏まず、いきなり求人広告を出している企業が多いからこそ、
多くの中小企業は採用活動が上手くいっていないのだそうです。
失敗しない採用をするためには以下の3つの手順で進めていくことが大事です。

①欲しい人材像を明確にする
②欲しい人材を見抜く選考フローの導入及び教育
③欲しい人材に響く求人方法の導入

採用担当=営業担当

採用担当者とは自社の営業マンです。
商品は自分の会社。
採用担当者は求職者を選ぶ立場ではありますが、同時に求職者から選ばれる存在でもあります。

採用担当者の対応が悪ければ、選考辞退に繋がりますし、時にはインターネットの掲示板などに悪い噂を書かれてしまう事もある訳です。
採用に関わる全ての人が自分たちは自分の会社の営業マンであるという意識をもって面接や選考に臨めば、採用活動に関するカイゼン箇所が次々と見つかってくるでしょう。

まとめ

失敗してしまうと大きな損失を出してしまう採用は、企業の存続や成長にとっても非常に重要な仕事です。
逆にいい人材を採用する事で会社が急成長する事だってある訳です。

自社の採用が上手くいっていないと感じるのであれば、
まずは社内整備
☑退職者へのヒアリング
☑理念や行動規範の見直し
次いで求める人材の明確化
☑「こんな奴とは働きたくない!」を炙り出してみる
そして
☑求める人材を採用するためのフローを確立
☑採用チームの教育
☑求人方法の導入
といった、順番で進めていくと、いい人材が採用できる仕組みが出来上がるんだそうです。

今日のあなたへの質問
「あなたにとっての『こんな奴とは働きたくない!』は、どんな人ですか?」
それでは今日もご機嫌な一日を!

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