人生がうまくいかない人たち『ボトム・オブ・ジャパン:鈴木傾城』

ボトムオブジャパン 経済
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今日は「ボトム・オブ・ジャパン(日本のどん底)」についてです。
・ネットカフェで暮らすデリヘル嬢
・漫画喫茶で子供を産み捨てる女
・シェアハウスで友達を殺害してバラバラに

そんな日本のどん底生活を覗く勇気はありますか?

この本は作家、アルファブロガーの鈴木傾城さんの本です。

あなたはホラー映画が好きですか???
「恐いけど、見てみたい。」
そんな好奇心に駆られて手に取ってしまった本です。

目次

第一章 ネットカフェ
第二章 子供を産み捨てる世界
第三章 ワーキングプアと家賃
第四章 シングルマザーという地獄
第五章 シェアハウスという闇
第六章 親が死んでも何もできない
第七章 貧困ビジネス
第八章 コロナショック
第九章 不安な時代に備える

漫画喫茶で子供を産み捨てる

2018年5月29日、新宿区歌舞伎町のど真ん中にあるコインロッカーで異臭がすると110番通報があった。
警察が調べたところ、コインロッカーの中にはスーツケースが入っており、それを開けるとポリ袋に入れられた乳児の遺体が入っていた。
コインロッカーに赤ん坊を捨てた女性は漫画喫茶の個室で赤ん坊を産み落とし、声が出たのでばれると思って赤ん坊の首をタオルで絞めて、殺して、捨てていた。

本文より

衝撃的な事件ですが、
女子トイレにへその緒が付いたままの赤ん坊が捨てれていた事件
トイレで子供を産み落とし、ビニールに子供を入れて捨てていた事件
生まれたばかりの赤ん坊を金属のバケツに入れて、セメントを流し込んで殺していた事件など、
こんな話は沢山あるんだそうです。

非正規雇用の実態

2019年9月16日、四十歳の男が新宿のネットカフェで放火事件を起こした。
彼は事件後、
「もう、どうでもよくなってやった。」
と、語っている。

日本の労働人口は5660万人。
そのうち非正規雇用者は2165万人
労働人口の約38%が非正規雇用。
非正規雇用者は景気の調整弁であり、景気が悪くなると真っ先に切られます。

景気の悪化で、仕事がなくなり貧困層に陥った人が多く集まるのがネットカフェ。
ホームレス一歩手前の生活です。
一度ネットカフェ生活が始まってしまうと、住所不定のため、行政サービスを受ける事もできず、就職もできず、お金も稼げなくなるという悪循環に陥ります。
その結果、無気力になり、冒頭で話した放火事件を起こすような事件に繋がる事もあるんだとか。

シングルマザーの実態

今や3組に1組が離婚する時代です。
母子世帯は約123万世帯もあり、
シングルマザーの平均月収は10万4200円との事。
シングルマザーになった理由の79.5%は離婚によるもので、
母子家庭の18.2%は仕事を持っていない。
そして仕事を持っている母子の43.2%は非正規なので、シングルマザーのうち無職と非正規を合わせると全体の62%を占めるそうです。
年間120万円程のお給料で子どもを育てていかなければならないのが実態なんだそうです。

ひきもりの実態

2019年5月28日。
神奈川県の川崎市登戸でひとりの男が小学生の児童や保護者らを次々と刺すという通り魔事件が起きた。
この事件の犯人は中年の「引きこもり」だった。

2015年に内閣府が実施した調査では15歳~39歳までの「若年ひきこもり」は54.1万人、
40歳から64歳までの「ひきこもり」は61.3万人。
その他も含めて、日本には推定200万人近い引きこもりがいるのだそうだ。
この200万人近い引きこもりは親の家や資産で生きており、貧困と格差が広がる今の日本では、親もまた困窮し始めている。
子どもが親を殺したり、親が死んだまま子どもが数か月何もしないで過ごしたりなど、50代のひきこもりと80代の親が共倒れする「8050問題」が、今、問題になっているんだそうです。

引きこもりになったきっかけ
1位 退職
2位 人間関係
3位 職場になじめなかった

30の生活防衛法

読んでいて恐くなる内容満載のこの本ですが、著者は最後に、生活防衛策30を提示してくれています。
自分の生活を守るためには当たり前の事を今まで以上にきちんとやっていくしかないんだそうです。

  • 1.貯金をする
  • 2.無駄なものを買わない
  • 3.ローンや借金をしない
  • 4.稼げない仕事は続けない
  • 5.稼げる仕事は辞めない
  • 6.専業主婦にならず、共働きをする
  • 7.贅沢しないこと
  • 8.仕事を楽しむ
  • 9.休息をとる
  • 10.肉体的・精神的な病気にならない
  • 11.怪我をしない
  • 12.見栄を張らない
  • 13.役に立つ勉強をする
  • 14.引きこもり、ニートにならない
  • 15.タバコ・アルコール・ドラッグに溺れない
  • 16.ギャンブルに溺れない
  • 17.ゲーム・テレビ・ネットの娯楽に溺れない
  • 18.セックスに溺れない
  • 19.友人を選ぶ
  • 20.相談相手を持つ
  • 21.自分の味方を作る
  • 22.金のかかる趣味に没頭しない
  • 23.自暴自棄にならない
  • 24.ごく普通の生活をする
  • 25.貧困から抜け出すために何ができるか考える
  • 26.社会のせいにしない
  • 27.他人のせいにしない
  • 28.透視能力を磨く
  • 29.才能を磨く
  • 30.シンプルに生きる

まとめ

2020年の新型コロナウイルスの蔓延により、日本のどん底生活は僕にとってもあなたにとっても他人事ではなくなりました。
このまま新型コロナウイルスの影響で経済が停滞し続けたら?
首都直下型地震が起きて富士山が噴火したら?
中国との戦争が起きたら?
いつ何が起こって日本のどん底に落ちてしまうか分からない時代。
読みながら心の中がドロドロな感情で満たされていくとっても恐い本でした。

今日のあなたへの質問
「あなたはこの本を読む勇気がありますか?」
それでは今日もご機嫌な一日を!

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