営業マネージャーになったら読む本『営業マネジャーの教科書:長田周三・早嶋聡史』

営業マネジャーの教科書 マネジメント
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今日は長田周三・早嶋聡史さんの『営業マネジャーの教科書』についてです。
・営業マネージャーに任命された
・営業マネージャーてどんなことをすればいいの?
・営業マネージャーとプレーヤーの違いは?
と、営業で実績を上げてマネジャーになったばかりのあなたに読んで欲しい本です。

営業マネージャーの仕事

営業として成果を上げ、何度かMVPにも選ばれたあなたは今日から営業マネージャーになりました。
さて、営業マネージャーになったあなたは何をすればいいのでしょうか。

営業マネージャーの仕事を一言で表すと
『現場の知恵を整理して、誰にでも分かる形にする事で効率的・効果的に部下を動かすこと』です。

そのために営業マネージャーに必要なスキルは以下の2つ
1.マネジメントスキル
2.マーケティングマインド
この2つがあることで、チームが動き出します。

営業で一番大切な事

まず、営業の役割を整理しておきましょう。
営業の仕事で一番大切なのは、
『お客様の生涯価値からいくらいただくか』という事です。
お客様の長年にわたる消費の中で、自社の提供する商品やサービスをどれだけ買って頂く事ができるか。
いわゆるライフタイムバリュー(LTV)をあげるためにお客様に対して働きかけるのが営業の仕事です。

そのために必要な2つの事がこちら。
1.新しくお客様になって頂く事
2.長いお付き合いをして頂く事

売上の方程式
売上=顧客数×顧客単価

売上を伸ばすためには顧客数を伸ばすか顧客単価を上げるかしかありません。
まずはとにかくお客様の数を増やしていきましょう。
そして、お客様になった後は、そのお客様の顧客シェアを上げていきましょう。
顧客シェアとは毎年の消費の中で、自社の提供する商品やサービスをどれだけ買って頂くかという事です。

顧客数を増やすためにできる事
1.既存顧客を維持
2.新規の顧客を増やす
3.稼働率(頻度)を上げる

顧客単価を上げるためにできる事
4.品単価を上げる
5.商品数を増やす

売上を上げるためにできる事なんて、大きく分けると上記5つに絞られます。
自社だったらこれら5つを達成するために何ができるか一度整理してみるとよいでしょう。

ファンの重要性

売上を伸ばすためには自社(自身)のファンが重要になってきます。
ファンにはこんな特徴があります。
1.顧客獲得コスト0円
2.取引の頻度が多い
3.高額なものを買って頂ける
4.買って頂けるものの数が増える
5.新しいお客様を紹介して下さる
6.問題があれば素直に教えて頂ける

ファンを大切にする事で結果的に企業の収益性がUPし、企業が成長していくという成長スパイラルが回りだします。

営業成績が振るわない2大原因

営業成績が振るわない時の2大原因はこちら。
1.量が少ない
2.質が悪い
「本来やるべき事」が十分に行えていない状態

最近の若者はすぐに『質』とか『効率』とか言いがちですが、まずはとにかく『量』。
圧倒的な『量』からしか『質』なんて生まれません。
『量』が足りていなければ成果なんて出るはずがありません。

そして『量』は沢山こなしているのに成果が出ない。
そういう場合には『質』に着目していきましょう。

計画のスパンが短くないですか?
管理は日報が中心ではないですか?
(月間での目標、年間での目標がない)
目標の立て方が間違ってませんか?
何をやるべきかが分かってますか?
予め決められたやるべき事はありますか?
(どうでもいい業務にしがみついていませんか?)

営業で成果を出す(勝つために)ために何をしなければいけないか?
これが明確に分かっているチームが強いチームです。

プロ野球で考えてみよう

プロ野球では
優勝チームの勝率は約6割
最下位のチームの勝率は約4割
です。
5割を境に上下にたったの1割の差で優勝か最下位かが決まります。
最下位のチームも毎試合負けている訳ではないんですね。

そしてバッターを見てみましょう。
3割バッターの年俸は1億円超え
2割5分のバッターは戦力外通告

たった5%の差で天と地の差なのです。

営業マネージャーの仕事は
『営業目標達成の確率を上げる事』です。
部下の営業目標達成の可能性を上げてあげるのがあなたの仕事です。

営業の成果は以下のような方程式で表す事ができます。

成果=能力×意欲
1.部下が何をすればいいか分かっているか?
2.部下は継続的に真面目に期待に応えようとしているか?(意欲)
3.部下は期待に応えられるだけの能力を持っているか?(能力)

部下の意欲を上げ、能力を上げてあげる。
そして、部下が何をしなければいけないか分かっている状態にしてあげる。
これがあなたの仕事です。

マネージャーの3つの仕事

営業マネージャーになったら以下の3つの仕事を同時にこなしていく必要があります。
1.部下との関係を築く
ハードパワー・・・権威や役職で強制的にやらせる(北風)
ソフトパワー・・・人格や人間的魅力で人に動いてもらう(太陽)
スマートパワー・・・ハード&ソフトパワー

2.問題を解決する、意思決定する
部下の問題に明快に答えを出し、それを分かりやすく説明する。
先見性、構想力、論理的思考能力が必要

3.部下を育成・指導する
部下を成長させる事
変化の中で自分が考えて次々と手を打てるような頼もしい部下を育てる。

営業マネジメントの基本的な流れ

営業マネジメントの基本的な流れはこちらです。
1.目標は何か、達成すべき成果は何か

2.現状はどのようになっているか(問題はなにか?)
「もっとお客様に会え」
「新規の顧客を開拓しろ」
「既存の顧客からもっと買ってもらえ」
⇒どれも間違いではないが本当にそれが問題の本質なのでしょうか

3.どんな手段で達成するのがいいか
「どの客に」「どの程度の頻度で」「何の目的で」「いつ」
訪問するかを事前に話し合って目標達成に繋がると思えば承認し、不十分であれば変更する。そして承認後は確実に実行するように観察し、指示し、支援する。部下が本気で動いてくれるよう部下との間で合意を作る事が必要。

4.計画を立てる
大抵はスパンが短い。少なくとも1ヶ月、理想を言えば1年間のスパンでの計画があるとよい。

営業目標と営業計画の立て方

営業目標と営業計画の立て方を見ていきましょう。
1.結果目標・・・売上/粗利/営業利益

2.通過目標・・・KPI(商談数/訪問数/アポイント数/クレーム数)
◆マクドナルドの場合
オーダー後、210秒(3分30秒)以内に商品を提供
平均で1秒上げると売上が8億円伸びる

◆新規獲得の場合
電話 ⇒ 訪問 ⇒ 提案 ⇒ 受注
(アポ獲得率) (商談率) (成約率)

目標をつくる時は以下に注意する必要があります。
明確であること
測定可能であること
魅力的であること
現実的であること
期限があること

3.行動目標・・・何をどれだけやるか?
(1)大切な顧客は誰か?
(2)行くべきところに行っているか?(ポテンシャル:埋蔵量)
(3)売るべきところで売っているか?
(4)訪問は効果的に行われているか?(売上/訪問数)
(5)適正な利益を頂いているか?
(6)時間の使い方は適切か?(営業が商談に使っている時間の平均は10%)
  営業パーソンの時間は個人の時間ではない
  営業パーソンの時間は会社が個人から買い取った時間

4.行動計画・・・いつ、どこで、どのようにやるのか?
顧客別年間販売計画を立てる
顧客別年間訪問計画を立てる⇒月間訪問計画⇒週間訪問計画に落とす

5.必要能力・・・どのような能力を身につけなければならないか?
マネージャーの指導+本人の努力が欠かせない。

まとめ

営業マネージャーになったら考えるべき事、やるべき事について見ていきました。
「こんなに沢山考える事があるのかー!」と思った方もいると思いますが、あなたの働きかけによって部下の成果が決まると言っても過言ではありません。
適切な目標を与えて、意欲能力が高まるような働きかけをして、メンバーを支援していく。
根気強く働きかける事でチームの士気を上げていきましょう。

今日は営業マネージャーに必要な2つのスキルのうち、『マネジメントスキル』に特化した内容をお届けしました。もう1つのスキル『マーケティングスキル』も学びたい方は是非、本書をご覧ください。

今日のあなたへの質問
「あなたの部下は今日やるべき事が分かっていますか?」
少しでも参考になったら嬉しいです。
それでは今日もご機嫌な一日を!

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