営業が向いてないと思ったら読む本『内向型営業マンの売り方にはコツがある:渡瀬謙』

内向型営業マン 営業
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今日は渡瀬謙さんの『内向型営業マンの売り方にはコツがある』についてです。
・人見知りの自分に営業職が務まるんだろうか…。
・営業で活躍しているのは元気いっぱい体育会系の人でしょ!?
・自分なんて営業には向いてない…。
と、営業について後ろ向きな、内向型のあなたにこそ是非読んで頂きたい一冊です。

内向型人間でも営業でトップになれる

著者の渡瀬謙さんは人前で笑顔をつくるのも苦手な自称内向型人間。
この本は、そんな渡瀬さんがあの営業の猛者達が集まっているリクルートに入社して、トップセールスになってしまった軌跡が描かれています。

ある日渡瀬さんは、当時リクルートで結果を出していた営業の先輩からこんな事を言われます。
「よけいなことは言わないで、相手にしゃべらせる方が結果として売れるんだ。
その意味では、おまえとかは営業に向いているんだけどなぁ。」
この一言が、渡瀬さんの人生を変えていきます。
その先輩の『もの静かな営業スタイル』を真似する事で、あのリクルートでトップの成績をとる事ができたのです。

内向型人間に隠された5つのメリット

なぜ、内向型の人間でも営業が務まるのでしょうか。
実は内向型の人間は営業として上手くいく5つのメリットを元々持っているのです。
内向型人間に隠された5つのメリット

  1. 言葉数が少ないので嘘をつくように見えない
  2. 態度が穏やかなのでマジメに見える
  3. 押しが弱いので警戒されにくい
  4. 聞くことに慣れているので相手が話しやすい
  5. 黙っているだけで思慮深く思われる

人は営業されるのは好きじゃないのです。
明らかに営業マンという人から話を聞くのは正直疲れます。
内向型人間のような、一見営業っぽくない人の方が居心地がいいと思うお客様は意外と多いのです。

ステップ営業法

営業プロセスをステップに分ける3つの理由がこちら。
起承転結が明確になるので、途中で混乱しない
小さなゴールを段落的に設けることで、精神的負担が減る
お客さまの心理状態がわかるので、心配性には最適

ステップ①:アポ取り

ステップ②:訪問

ステップ③:ヒアリング

ステップ④:商品説明

ステップ⑤:クロージング

日本ではステップ①から⑤まで全て営業マンがやる事が多いですが、
実はアメリカではこのステップは分業化されています。

ステップ①はマーケティング
ステップ②③はリサーチ
ステップ④はプレゼンテーション
ステップ⑤になってやっとセールスの仕事が始まるのです。

こんな風にステップを分けて1つずつ確実にこなしていくと、
今は何の仕事で何をやらなきゃいけないかが明確になり、ストレスもなく、精神的負担も減っていきます。

TFTアポ取り法

ステップ①のアポ取りも内向型の渡瀬さんには非常にストレスでした。
そこで編み出したのがTFTアポ取り法
①TELL②FAX③TELLの順でアポ取りをする方法です。

①TELL:ニーズの確認/資料送付の許可/担当者名を聞く
②FAX:資料送付/事前に業務内容を伝える
③TELL:担当者にニーズの確認/アポをとる

TFTアポ取りの大きなメリット
ストレスがかからない
お願いする必要がない
会った時の反応がいい
時間的にも心理的にもムリがない
ドタキャンの危険性が低い

ここでもステップを分け、それぞれのフェーズで実行する事を明確にし、淡々とこなしていくシステムを作った事で、無理なくストレスなくアポ取りをすることができるようになったそうです。
アポ取り段階では営業をしてはいけません。営業活動なのですが、最初の電話から営業色全開だと、話すら聞いてくれないものなのです。
今の時代だとFAXを送る事はあまりないので、メールアドレスを貰ってTMT法を実施してみるとよいかもしれませんね。

キドニタテカケシ衣食住

よく営業の本にはアイスブレイクが重要と書いてあり「キドニタテカケシ衣食住」を使いなさいと言われます。
キ:季節
ド:道楽
ニ:ニュース
タ:旅
テ:テレビ
カ:家族
ケ:健康
シ:趣味
衣食住:衣食住

しかし、内向型営業マンにとってこんな雑談は苦痛でしかありません。
そこで考えた場を盛り上げる方法として上手くいったのは
ホームぺージネタ
お客様の会社の周辺情報ネタ
お客様の名刺ネタ
の3つだったんだそうです。
この3つだとお客さんが自然に話してくれることが多く、会話には困らなかったそうです。

お客様が営業マンに会う前の不安要素

僕たち営業マンも初めてのお客様に会う際は緊張しますが、これは会う側のお客様も実は同じです。
押しが強くて強引な営業マンだったらイヤだなあ
気がきかなそうだったらすぐに断ろう
しつこく粘られたらイヤだなあ
自分に合う商品なんだろうか?
会社自体は大丈夫なのかな?

そんな風に思っているお客様に対して、
「今日の目的は、この商品のご案内だけです。気に入って頂ければ買って頂きたいと思いますが、不要でしたら帰りますので遠慮なく仰ってくださいね。」

そんな言葉をかける事で一気に警戒心も解け、心のガードが下がります。

ヒアリングは思いやり

よく営業にはヒアリングが大事と言いますが本当でしょうか?

答えは本当です。

ヨドバシカメラなどの電気屋さんに行った際に、たいしてヒアリングもしてないうちから、商品説明をペラペラされたら嫌な気分になりませんか?
「どんな目的で、何を探しに来て予算はこれぐらいで考えてて…」
ちゃんとヒアリングしてから話せばお客さんが聞きたい情報に焦点を絞って話をすることができます。
自分の話したい事を一方的に話すような営業マンはお客様の時間を奪っていると言っても過言ではありません。
ヒアリングとは思いやりなのです。
その点、このヒアリングに関しても内向型人間は得意です。

内向型の人間は以下のような性格が当てはまる事が多いです。
心配性な性格
細かいところが気になる性質
ミスを嫌う慎重な行動
だれからも嫌われたくないという臆病さ

普段、短所のように見られがちなこれらの特性もヒアリングする際には長所に早変わり。
人の気持ちに敏感だからこそ細やかなヒアリングができるのです。

クロージング

メリットを押して押しておしまくるのはクロージングの際は逆効果です。
クロージングの際はお客様の「買わない理由」を取り除いてあげましょう。
どちらかというとマイナス思考な内向型人間は商品のデメリットを見つけるのが得意です。
予め、お客様が買わない理由(デメリット)について考え、そのデメリットに対する回答を用意しておきましょう。
言葉で用意するだけではく、お客様の懸念点に対する実績や事例が資料となっていると尚よいです。
こういった下準備も実は内向型の人間の方が得意なのです。

そして最後の一押しはマイナストークです。
商品のいいところしか言わない営業マンが多い中、信用できそうな物静かなあなたが商品のデメリットまで丁寧に説明してくらたらあなたの信頼度は更にアップします。
人見知りで、コミュニケーションがそれ程得意でない内向型の性格も、長所に変えてしまいましょう。

この本の目次

色々話してきましたが、これがこの本の目次です。
更に詳しく知りたい方は本書にも目を通してみて頂ければと思います。
序章
なぜ、超内気なダメ営業の私が急に売れ出したのか?

第1章
これが、内向型のままでも売れる「ステップ営業法」だ!

第2章
もう冷たく断られない、ストレスがかからない!―ステップ1「アポ取り」

第3章
なぜかお客さまの「心のガード」が自然に下がる!―ステップ2「訪問」

第4章
この単純な質問で、お客さまが自らしゃべりだす!―ステップ3「ヒアリング」

第5章
ほとんど話さずにお客さまの「納得」が得られる!―ステップ4「商品説明」

第6章
いっさい売り込まないのに「YES」を引き出せる!―ステップ5「クロージング」

終章
だから内向型営業マンには無限の可能性がある!

まとめ

営業は明るくてハキハキシテいてクラスの中心になるような人じゃないと務まらない。
そんな風に考えていませんでしたか?
どちらかと言うと内気な性格。
でもその特徴を活かした営業手法で活躍している人もいるのです。
あなたが内向的ならば、無理に自分を変えようとせず、自分に合った営業手法を模索してみませんか。
この本が、あなたの営業人生を変える1冊になるかもしれません。

今日のあなたへの質問
「お客様はみんな明るく元気な営業マンが好きなのでしょうか?」
少しでも参考になったら嬉しいです。
それでは今日もご機嫌な一日を!

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