ビジネスモデルの事例を学ぶ本『トップ1%の人だけが実践している思考の法則②:永田豊志』

トップ1%の人だけが実践している思考の法則 ビジネス
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今日は「トップ1%の人だけが実践している思考の法則」について②です。
実際に②巻が発売されている訳ではないのですが、前回の続きなので②です。
前回①の記事を読んでいない方はまずはこちらをご覧ください。

この本の中にはこれまでイノベーションを起こしてきた数多くの企業の事例が載っています。
前回は一休ドットコム・リクルート・ネットフリックスについて紹介しましたが、他にも沢山のイノベーションを起こした企業が載っていますのでもういくつかご紹介できればと思います。

富士フィルムとコダック

富士フィルムと言えばフィルムの会社のイメージですが、実際はフィルム関連事業の割合は5%以下なんだそうです。
顧客のニーズに合わせて事業を変化させていき、今は化粧品や医療、健康食品といった従来なかった分野に多角化しています。
写真フィルムの主成分はコラーゲン。
写真の色あせを防ぐための技術は肌の老化防止に重要な抗酸化作用につながります。
そして、薄いフィルムの階層に安定的にこうした成分を吹き付ける超微粒子技術(ナノテクノロジー)は、美容液などの有効成分を肌に浸透させるために、超微粒子にする部分で使われているのだそうです。

つまり、分野が異なるだけで写真フィルムや現像に必要な技術をそのまま使えたのが化粧品の分野だったのです。
富士フィルムは元々持っていたコア技術を応用できる分野を探して変化していった企業です。
一方アメリカの最大手フィルムメーカーだったコダックは破綻。
過去の繁栄に甘んじていると簡単に滅びてしまうのがビジネスの世界です。

Google

スタンフォード大学の膨大な蔵書の電子化プロジェクトに2人の学生が参加していました。
「デジタル化される膨大な情報の中からどうすれば優れた情報を見つけることができるか」
といったミッションを受け持ち、様々な方法を模索していました。
たどり着いた1つの結論は「優れた本とは、類似テーマの他の本から参照されている」という気づきでした。

これは今で言う、被リンクが貼られているという事で、現在のGoogleの検索システムに取り入れられている考え方です。
Google創業者のラリーペイジは
「どうやったら優れた本を自動的に探しだせるか?」
という質問を
「優れている本の共通点は何か?」という質問に変え、問題を再定義しました。

「どうやったら上手くいくか?」ではなく「上手くいっているものの共通点は何か?」に言い換える事で、多くの問題を解決する事ができるのだそうです。
18世紀に猛威を振るった天然痘の治療法を発見したきっかけも、
「どうやったら、この病気が治せるだろうか?」ではなく、
「この病気にかからない人に共通点はないだろうか?」という問いかけでした。
牛の乳搾りをしている女性は天然痘にかかりませんでした。
天然痘にかからない人たちは、すでに牛を宿主とした牛痘にかかっていたからです。
その後、牛痘をもとに作ったワクチンを作り、天然痘は消滅しました。
あなたのビジネスを加速させたければあなたの周りで上手くいっている事の共通点を探してみるとよいかもしれません。

アップルとガリバー

中古車は生鮮食品のようなもので、食料品のように腐るわけではないのですが、売るまでの時間がたつほど売るのが難しくなるという特徴があります。
下手をすると時間が経って売れ残ってしまう事もありました。
この問題を逆転的アプローチで解決したのが中古車買取専門というビジネスモデルです。
アップル(コンピューターのアップルとは別の会社)やガリバーといった会社が有名です。
彼らは一般利用者を「販売先」ではなく、「仕入れ元」と考えました。
そして業者オークションを「仕入れ」ではなく、「販売」の場と捉えたのです。

Before
業者オークションで仕入れ → 一般客に販売
After
一般客から仕入れ → 業者オークションで販売

今まで当たり前であった業者で仕入れて、一般客に販売の流れと全く逆のビジネスモデルをやったのです。
そうする事で売れる時期や価格も補償されているので仕入れれば仕入れる程利益が出るというビジネスモデルが完成しました。
自分の業界で当たり前とされている固定観念や慣習と逆のアプローチをする事で新たなビジネスモデルを生む事ができます。

サウスウエスト航空

アメリカ大陸を移動する長距離バス会社といえばグレイハウンドと言われていましたが、2001年に倒産してしまいました。
その原因の1つとなったのは近距離格安航空会社サウスウエスト航空の存在でした。
サウスウエスト航空は機内食やドリンクサービス排除などの徹底したコスト削減を行い、飛行機が地上にいる時間を最小限に留め、稼働率を最大化する事で超低価格を実現しました。
朝の会議に間に合うように正確にスケジューリングされたフライトは長時間のドライブにうんざりしていたビジネスマンの乗り換え手段としては最適だったのです。

今日は変化を恐れず新しい取り組みを試し、社会にイノベーションをおこしている企業のお話でした。
あなたの前にもきっとイノベーションの種が眠っています。
それを「認知」し、「アプローチ」「実行」する力があなたにはあるでしょうか?
そして「分析」し、「適応」していけばあなたもイノベーターの一員です。

今日のあなたへの質問
「上手くいっているものの共通点は?」
それでは今日もご機嫌な一日を!

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