子育ての悩みや問題はこの本で解決『世界標準の子育て:船津徹』

世界標準の子育て 子育て
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今日は船津徹さんの『世界標準の子育て』についてです。
・来月からお父さんになります。
・今年、いよいよママになります。
・子育てってどうやればいいの?
という、新米パパさんママさんに読んでいただきたいおすすめの一冊です。

第1章から第7章まで、世界の子育てと日本の子育ての違いや子育ての条件など、気になるトピック満載です。
今、急成長中の株式会社Shiftという会社の社長丹下さんは、社員に子どもが生まれるとこの本を必ずプレゼントしているんだそうです。

第1章「世界標準」の子育て3つの条件

第1章には「世界標準」の子育て3つの条件が描かれています。
気になる3つの条件はこちら!
第一の条件「自信」
第二の条件「考える力」
第三の条件「コミュニケーション力」

自分に「自信」をもって、自分で「考える力」を身につけ、「コミュニケーション力」のある子に育てるのが「世界標準」です。
子育ての90%は、自信を育てられるかにかかっていると、言い切る程、第1の条件「自信」をつけさられるかは特に重要です。
ただ、日本では「人に迷惑をかけないように」という考えが浸透し過ぎているがゆえ、親が子どもに過干渉する事が多く、自信を育てるのが難しい環境なんだそうです。
適度に放置して、やってみたいという事をやらせてみる事が大切です。
確かに、家の鍵を開けたがったり、郵便ポストを開けたがったり、ゆで卵を包丁で切りたがったりと、子どもは大人がやっている事を真似したがります。
そんな時、「危ないから!」とか「時間がかかるから!」という理由で親がやってしまうと、子どものやる気や自信を奪ってしまうんだそうです。
忙しい現代社会ですが、子どもを育てるには待ってあげる時間が大切です。

そして「コミュニケーション」
子どもは親の真似をしてコミュニケーションを覚えていきます。
親が威圧的な態度や脅すような事を言って子どもをコントロールしようとする態度をとるタイプであれば、子どもも同じように友達とコミュニケーションをとるようになります。
子どもは親の鏡だと思い、こんなコミュニケーションをとれるようになって欲しいなぁと思う態度で子どもに接するとよいんだとか。
笑顔で挨拶して、子どもの話を遮らずに最後までしっかり聴いてあげて、自分の考えを分かり易く簡単に伝える。
そんなコミュニケーションを日々とっていれば自然と子どもも同じようなコミュニケーションをとれるようになるんだそうです。
えっ!そんなの難しいって!?
はい、僕もそう思いますが、まずは一旦話を読んでみようと思い、ページをめくっていきました。

第2章 海外の子育て、日本の子育て

第2章では海外と日本の子育ての違いを学びます。
主な内容はこちら。
父親の育休取得率80%のスウェーデン
 ▼子育てにおける母の役割、父の役割
日本人はしつけのために褒めるが、アメリカ人は自立心を育てるために褒める
 ▼ただ褒めるだけではいけない
ハーバード進学率がアジアNo.1になるも、ドロップアウト率もNo.1の韓国
 ▼学歴社会に欠けている「強い心」を育てる文化
「甘やかし」と「プレッシャー」が混在、早期教育ブームの中国の子育て
 ▼中国の教育から考える「完璧主義」の問題点
公式ではなく「考える力」を鍛える算数教育で実力を伸ばしてきたインド
 ▼シリコンバレー市民の4人に1人はインド人
アジアは偏差値主義、欧米は総合力主義
 ▼「勉強ができるだけではダメ」が世界標準

どの国がいいとか悪いとかではないんですが、学ぶべき事は取り入れていきましょうという章です。
とくにスウェーデンの父親の育休取得80%というのは日本と比べても段違いの数字だと思いますが、これには訳があります。
子育て期は母親に過度のプレッシャーがかかる時期です。
このプレッシャーがかかり過ぎて母親が精神的に追い詰められるとその矛先は子どもに向かいます。
母親の気持ちにゆとりがある事で、子どもによりよい環境を提供する事ができます。
父親の役割は母親の雑務をなるべく減らしてあげ、母親の精神的な余裕をつくってあげること。
母乳をあげるといった母親しかできない仕事以外のどっちでも対応できる雑務に関しては積極的に父親が引き受けましょう。

第3章 日本人の子育て7つの間違い

第3章では、「ここが変だよ日本の子育て」といった、日本人の子育てでよくある7つの間違いについての指摘があります。

  • 1 「人に迷惑をかけるな」で、自尊心の低い子に
  • 2 シャイな子、臆病な子に共通する愛情の実感不足
  • 3 命令・否定言葉を連発しているとキレやすい子になってしまう
  • 4 「早くしなさい!」せきたて言葉でプレッシャーに弱い子に
  • 5 「兄弟姉妹は平等に」で家庭内の問題が増える
  • 6 「学校まかせ」では、子どもは勉強嫌いになってしまう
  • 7 パートナーの「悪口」を聞かせると、友だちができない子に育つ

タイトルを見ただけで、思わず「あるある」と言ってしまいそうな内容ですが、第一章でも述べたように子育ては子どもに「自信」をつけさせる事が大切です。
「人に迷惑をかけるな」が目的になってしまうとなかなか自分に自信がある子に育つのは難しいんだとか。
まぁ、生きてるだけで誰かに迷惑かけてますし、子どもなんて迷惑かけるのが仕事の1つみたいなもんだからぐらいの軽いノリの両親の方が、自尊心が高い子に育つのかもしれませんね。

子どもに使ってはいけないNGフレーズ一覧も載っていてとても参考になりました。
否定
「ダメ」「いけません」
セキタテ
「早く」「グズグズしない」「急いで」「ちゃんとして」
命令
「〇〇しなさい」「言うことを聞きなさい」「片づけなさい」
ケナシ
「ダメねぇ」「下手だねぇ」「バカだねぇ」「グズだねぇ」「暗いねぇ」
比較
「お兄ちゃんなのに」「〇〇ちゃんはできるのに」
突き放し
「もう知らない」「いい加減にして」「もう嫌い」「勝手にしなさい」
クドクド・ネチネチ
「何度言ったらわかるの」「前も言ったでしょう」

「そんなに禁止されたら話せないよ~」という日本中の親たちの嘆きが聞こえてきそうですね(笑)

第4章 実践編 「自信」を育てる3つのステージ

第4章からは子育てに必要な「自信」「考える力」「コミュニケーション力」を伸ばすための具体的な方法について学んでいきます。1つ目は最も大事な「自信」を育てる年齢別の具体的な方法についてです。
ステージ1 0歳〜6歳:「根拠のない自信」を育てる
 0歳〜3歳 根拠のない自信は、受け入れることで育つ
 0歳〜6歳 スキンシップで愛情を伝える
 1歳〜6歳 お手伝いで成功体験を積ませる
ステージ2 7歳〜12歳:「根拠のある自信」を育てる
 7歳〜 小学校に入ったら競争に参加させる
 7歳〜 子どもの「強み」が伸びる習い事をさせる
 「勉強以外」の競争が自信育てに必要な理由
 習い事を10年継続させて「特技」まで引き上げる
ステージ3 13歳〜18歳:自信を「確信」にする
 カンフォトゾーンからアンカンフォタブルゾーンへ
 長期休みには旅をさせよ
 継続して「やり抜く力」を育てる
全年齢共通
 男の子はおだてて育てる 女の子は手本(型)を示して育てる

まずはスキンシップを通じて「根拠のない自信」を育てる時期があり、徐々に経験や競争を積ませて、「根拠のある自信」を育てていきます。
勉強だけでトップを採り続ける事は難しく、どこかの段階で必ず挫折を経験します。
「勉強以外」の習い事に参加させ、成功体験を積んでいく事で、勉強がうまくいかなくても自信をもって生きていける子に育ちます。
特にチームスポーツはおすすめで色んなことが学べます。
また、夏休みにはサマーキャンプなどに参加させてみるのも自信に繋がります。

第5章 実践編 「考える力」を育てる3つのステージ

第5章では「考える力」を育てる方法を学びます。

ステージ1 0歳〜6歳:「言葉の力」を育てる
 子どもの頭脳は、6歳までに90%が完成する
 絵本の読み聞かせをし、本好きな子に育てる
 6歳までに文字を教え、読書力をつける
ステージ2 7歳〜12歳:「自分で考える力」を育てる
 読書のジャンルを広げ、高学年からは新聞記事を活用して意見を持つ訓練をする
 算数は「3学年先」を目指し、論理的思考力を育てる
 選択させ、説明させ、明晰に思考する習慣をつける
ステージ3 13歳〜18歳:「選択する力」を育てる
 自分と向き合う経験を持たせる
 議論をし、「なぜ?」を考える力をつける

子どもの頭脳は6歳までに90%が完成すると聞いてドキッとしましたが、そう考えると親の責任は重大ですね。
沢山本を読み聞かせ、文字を覚える仕掛けをしましょう。
うちもお風呂に平仮名のあいうえおやカタカナのあいうえおを貼り、一緒に勉強しました。
読めるようになってくると、テレビや看板で見た平仮名に反応するようになってきます。
子ども:「さかな」って書いてあったよね
親:そうだね。よく読めたね。すごいね!
そんな会話から子どもの知的好奇心は広がっていきます。
また、年齢が上がってくると、家庭内で議論をしたり話し合いをする事が大切になってきます。
「家族で色んな事について沢山話す」
会話の多い家庭が、子どもの考える力を伸ばします。

第6章 実践編 「コミュニケーション力」を育てる3つのステージ

第6章は「コミュニケーション力」についてです。
ステージ1 0歳〜6歳:「人と関わる力」を育てる
 言葉が話せるようになったら「ごっこ遊び」で能力を刺激する
 たくさん笑わせて、感情表現が豊かな子にする
 6歳までに「共感して聞く力」を育てる
ステージ2 7歳〜12歳:人間関係の「幅」を広げる
 集団活動に参加させてコミュニケーションの幅を増やす
 大人に交ざって会話・交流をさせる
 演劇はコミュニケーション能力、言語力を伸ばす最高のツール
ステージ3 13歳〜18歳:「世界標準」のコミュニケーション力
 家族で国際交流をして、外国人・外国の文化とふれる
 外国人留学生をホームステイさせる
 海外留学のチャンスを与える

2016年の内閣府の調査によると、引きこもりの総数は約70万人。
予備軍がその倍の155万人いると言われているそうです。
引きこもりの原因のほとんどが「人間関係」なんだそうです。
家庭内のコミュニケーション/大人とのコミュニケーション/外国人とのコミュニケーション。
若いうちからなるべく多くそういった経験を積ませる事が子どものコミュニケーション力向上に繋がるんだそうです。
自分は経験したことないですが、演劇をやるのも非常にいい訓練になるんだそうです。

第7章 子育ての「壁」への対処法

最後の第7章では子育ての「壁」への対処法を学びます。

  • 1歳〜2歳 「魔の2歳児」を上手に乗り切る方法
  • 2歳〜4歳 子どもに「マナー」を教える時のポイント
  • 7歳〜 勉強でつまずいている時はどうすればいい?
  • 7歳〜 パソコン、スマホ、ゲームは与えるべきか否か?
  • 10歳〜 子どもが親と話をしなくなったら
  • 13歳〜 ティーンエイジャーの反抗期
  • 13歳〜 やる気のない子どもへの対処法
  • 14歳〜 進学・進路の悩み
  • 14歳〜 アイデンティティの問題

目次を見て、「こんなに『壁』が訪れるんかいっ!」と思いましたが、確かに読んでいくと想定できそうな問題ばかり。
欧米には「Keep kids busy(忙しくさせておく)」という言葉があるそうで、子どもを暇にさせると無用なトラブルに巻き込まれたり、非行に走ったりする可能性が増えるんだとか。
体当たりで解決したいところですが、事前にこんな知識があればそれぞれの壁も上手に乗り越えられるんじゃないかという内容です。

まとめ

この本では子どもを育てるための様々なノウハウが学べます。
子どもが引きこもりになってから、こんなはずじゃなかったのにと思いながらこの本を読むのと、生まれたばかりの「この子はどんな子に育つかなぁ」とワクワクしている時にこの本を読むのでは、断然後者の方がいいんじゃないかと思ってます。
「自信」をつけ、「考える力」をつけ、「コミュニケーション力」をつけるための子育てノウハウがこの本には詰まっています。
子育てに正解はないですが、こういう知識を知っておいた方がきっと子育てが上手くいくんじゃないかなって思える一冊でした。
簡単に簡単にこの本が言いたい事をまとめるとするならば、
「毎日一緒にご飯を食べて沢山会話をする事」が、いい子を育てる極意なんじゃないかと思いました。

今日のあなたへの質問
「子どもと会話してますか?」
少しでも参考になったら嬉しいです。
それでは今日もご機嫌な一日を!

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