今日は石原明さんの『営業マンは断ることを覚えなさい』についてです。
・営業を辞めたい!
・自分は営業に向いてないんじゃないか。
・営業なんて・・・
と、営業に対してネガティブな感情がわいてきて、辞めたいと思っている、そんなあなたに是非読んで頂きたい一冊です。
世の中の営業マンのイメージ
「営業マンの教育は営業に対するイメージを変える事から始める」
これは著者が営業マネージャーで60名の部下を指導していた時に気づいた事らしく、人は何かを初めてやろうとした時、その人のイメージの中にある行動を取ろうとするのだそうです。
つまり、営業マン=ペコペコする人というイメージが頭の中にある人は、初めて営業をやろうとする際、自然とペコペコしてしまうんだとか。
でも、「あなただったら、どんな営業マンから買いたいですか?」という質問をすると、反対に「堂々としていて、お客様にもきちんと意見を言えて・・・」といった、ポジティブな営業マン象をあげる人が多いんだとか。。。
営業マンの中の頭の中の営業マン象をポジティブにする事から、営業マンのトレーニングは始めるべきなのです。
営業スタイルを変える3つのステップ
自分の持ってい営業マンのイメージをポジティブなものに変えていく事が売れる営業マンになる第一歩という風に述べましたが、長年染みついたペコペコ営業から卒業するのはなかなか難しいものです。
そんな時にやって欲しい営業スタイルを変える3つのステップがこちらです。
- 否定語を使う
- 思ったことを口にする
- わざと断る
「否定語を使うなんてとんでもない。」
「思ったことを口にするなんてありえない。」
そんな反応が返ってきそうですが、①~③の順番に是非試してみてください。
相手の反応が変わってきます。
わざと断れるぐらいになれば営業というよりはコンサルタントに近い位置になっている事でしょう。
営業マンには実は「売らないという権利」があります。
嫌なお客と付き合うのは時間とエネルギーを大量に消費します。
好きなお客様なら、とりあえず電話を掛けてから「今日は何を話そうかなぁ」と考える事もできます。
でも嫌なお客様だと、「まずはアレを伝えて、次にこれを伝えて、でもこんな質問来たらどうやって切り替えそう・・・」
そんなことを考えている間にあっという間に30分経ってしまって・・・。
そんな経験はないですか?
自分のエネルギーを消費する嫌なお客様と無理やり付き合うのは精神的にもよくありません。
世の中には沢山お客様候補がいます。
断る事で主導権を握り、ストレスなく一緒に仕事ができるお客様を探しましょう。
4ステップマーケティング
日本の営業は特にそうですが、とにかく営業マンになんでもかんでもやらせようとします。
営業のプロセスは少なくとも以下の4つのステップに分けた方がよいと著者の石原さんは言います。
1)集客
見込み客(自社の商品やサービスを買う可能性のある人)を見つける
2)見込み客フォロー
見込み客をフォロー(情報提供)して、買いたいお客様に育てる
3)販売
買いたいお客様に多く会い、主導権を持った販売をする
4)顧客化
お客様をフォローして、リピート販売・新商品購入・販売に繋げる
営業には「見込み客を見つけてくる能力=集客力」と「商談を前に進める力=販売力」の2つの力が必要ですが、この2つは似ているようで大きく違います。
集客力はマーケティング力にも近く、この力がないといくら営業力があっても売上は上がりません。
営業マンが自分でお客様を見つけてこないと商談が生まれない=集客の仕組化ができていない会社というのは売上を伸ばすのに非常に苦労します。
逆に「集客の仕組み」があり「見込み客を育てていく仕組み」があり、安定的に営業マンに商談を供給できる仕組みがある会社は簡単に売上を伸ばしていく事ができるでしょう。
名古屋高島屋の超目玉福袋
昔、名古屋の高島屋で、超目玉福袋が話題になりました。
高級外車+海外旅行+電気製品・その他諸々で総額700万円の商品が、まとめて220万円というものでした。
福袋と言えど、中身が分かっていたのでこの福袋には8千人の申込があったそうです。
ただし、申込条件に1つだけ但し書きがあり、その内容は「現金でお買い上げの方に限ります」というものでした。
実はこの福袋は現金で200万円ぐらいだったらいつでも出せる見込み客を集めるための集客アイディアだったのです。
220万円÷8000人=275円ということで、高島屋はひとりあたりたった275円で、200万すぐに出せちゃう見込み客リストを作ってしまったのです。
このように集客というのは営業というよりは、人を集める奇抜なアイディアも必要となり、発想力が必要です。
あなたの会社だったら、見込み客を1000人集めるためにはどんな方法が考えられるか、是非考えてみてくださいね。
営業マンは断ることを覚えなさいの目次
1章
営業マンの教育は、営業に対するイメージを変えることから始める
2章
『断ること』をどう教えるか
3章
…だから売れないは本当か
4章
経営者は断れるしくみを作りなさい
5章
組織として『売れるしくみ』4ステップのマーケティングを作るポイント
6章
『売れるしくみ』4ステップのマーケティングの解説
7章
『売れるしくみ』を作ることで業績を伸ばしている会社
まとめ
売れる営業マンになるためには、まずは営業マンのイメージを変える事。
そして、恐いと思うかもしれませんが、お客様に対してNoと言ってみたり、思った事を正直に伝えてみたり、わざと断ってみたりしてみましょう。
断る事でこちらに主導権が回ってきます。
そして売れる営業マンになっていくためには4ステップマーケティングという考え方が役立ちます。
1)集客
2)見込み客フォロー
3)販売
4)顧客化
営業のステップを4つに切り分け、どのステップでどんな事ができそうか分解して考えてみるとよいでしょう。
このまま営業が嫌になって辞めようと思っているぐらいなら、一度この本を読んでみて、今までと全く違う営業のスタイルを目指してみるのもよいかもしれませんね。
今日のあなたへの質問
「あなただったら、どんな営業マンから買いたいですか?」
少しでも参考になったら嬉しいです。
それでは今日もご機嫌な一日を!
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